コラム
「株価がバブル後最高値更新!インフレの加速とマンション投資戦略」
マンション投資を検討している、既に投資している方の中には、日経平均株価がバブル後の最高値を更新していて、マンション投資にどのような影響があるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。最適な投資戦略を練るためには、株価上昇の要因がマンション投資に影響するものなのかを見極めることが大切です。
この記事では、株価上昇の要因、株価上昇の裏に潜む不安要素、株高時におけるマンション投資戦略について解説します。株高の状況下でマンション投資戦略に悩んでいる方は是非参考にしてください。
1. バブル後最高値更新!株価上昇の要因とは
日経平均株価がバブル後の最高値を更新しており、史上最高値も視野に入りつつあります。株価と不動産価格はともに景気の影響を受けることから、似たような価格変動をしますが、不動産価格は株価よりも遅れて価格に現れるケースが多いです。
そのため、日経平均株価の現状と将来の価格変動を予想できれば、マンション投資の戦略を練る際に役立つでしょう。
日経平均株価の上昇要因として、以下の4つが挙げられます
・アメリカ金融不安の後退
・円安による好決算の発表
・投資の神様が日本に投資
・金融緩和の継続
それぞれの要因を詳しく見ていきましょう。
アメリカ金融不安の後退
アメリカは財政規律を守る観点から、政府が国債を発行できる上限額が決められています。上限額を引き上げるためには、議会の承認が必要なのです。もし、議会が承認しなければ、国債の元本の償還や利払いができなくなる債務不履行に陥ります。これがデフォルトです。
アメリカの国債は信頼性が高く安全な資産という理由から、世界中の投資家や外国政府は重要な投資先として国債を保有しています。
しかし、2023年5月に、6月にデフォルトに陥るリスクが高い状況であるにもかかわらず、議会の承認が得られない状況であったため、金融不安が生じました。
結果的には折り合いがついたことで、債務不履行を回避できたため、しばらくは金融不安が後退したという安心感から買い需要が増して株価が上昇したと考えられます。
円安による好決算の発表
日本は貿易大国であり、企業の多くは海外の企業との取引が盛んに行われています。海外の企業との取引では、日本円ではなく米ドルが使用されます。最近の米ドル/円のチャートを見てみましょう。
過去10年の米ドル/円チャートを見ると、2022年と2023年がかなりの円安であることが分かります。円安ということは、輸出した際に多くの日本円と両替できることを意味します。
例えば、1ドル100円の時と120円の時に1万ドルの商品を売った場合を比較しましょう。外貨の時点ではどちらも同じ1万ドルですが、日本円に交換した場合に前者は100万円、後者は120万円と20%売り上げが増加したことになります。
旧東証1部の上場企業を中心に行った昨年度の決算分析では、全体の99.2%のうち54%の企業が増益になったため、好決算が株価を上昇させたと言われています。
投資の神様が日本に投資
ウォーレン・バフェットという名前を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOで、投資の神様と呼ばれる人物です。
フォーブスの2023年世界長者番付の5位にランクインしており、影響力の高い人物として注目されています。その投資の神様が2023年4月に日本を訪れた際に、日本の総合商社の株式をはじめとする日本株に積極的に投資する姿勢を示しました。
投資の神様の意見を参考にしながら資産を運用する投資家は多く、その発言が日本株への資金流入を促進したことも日経平均株価の上昇要因の1つと言えるでしょう。
金融緩和の継続
現在の日本は金融緩和政策を導入しているため、低金利の状態が続いているのが現状です。金利が高い状況では、返済負担が大きくなるので企業は積極的な設備投資を見送る傾向があります。また、途中から引き上げられた場合は、返済負担が大きくなるので企業の業績に悪影響を及ぼします。
しかし、日銀総裁に就任した植田総裁は、前任の黒田総裁の金融緩和政策を継続する姿勢を見せました。
金利の引き上げが遠のいたことで、企業業績の悪化を回避できた、積極的な設備投資による業績拡大が期待できるという理由から買い需要が増して株価が上昇したと考えられます。
2. 株価上昇の裏に潜む不安要素
日経平均株価が上昇しているからと言って、今後も上昇するとは限りません。以下のような株価上昇の裏に潜む不安要素もあるので注意が必要です。
・リセッション
・ドル一経体制の衰弱
・円高による株価下落
・パキスタンのデフォルト懸念
・ウクライナ問題の激化
それぞれの不安要素について詳しく解説していきます。
リセッション
リセッションとは、景気後退のことです。アメリカはインフレを打破するために政策金利の引き上げ(利上げ)を行っています。
利上げをした場合は金利負担が大きくなるため、企業はお金を借りにくくなるので事業が縮小して株価が下落します。また、金利が上がることで輸出が不利になるため、貿易赤字に転じるのです。
政策金利の引き上げでリセッションに陥る可能性が高くなっており、将来的に株価下落の要因となる恐れがあるので注意が必要です。
ドル一強体制の衰弱
経済大国のアメリカが発行する基軸通貨の米ドルは、安心感があるという理由で世界中の経済取引で使用されています。
しかし、デフォルト懸念による国債の格下げやリセッションの可能性が潜んでいるという理由で同じく経済大国である中国の基軸通貨である元を使用する流れが出始めています。
世界中の経済取引で自国の通貨を米ドルに交換して使うことが米ドルの価値を高めました。しかし、ドル一強体制が衰弱すれば、需要が低くなることで米ドルの価値が低下するため、世界経済に影響を及ぼすでしょう。
円高による株価下落
アメリカにとってマイナスのニュースは、米ドルの価値を下げることになります。例えば、デフォルト、リセッション、ドル一強体制の衰弱などです。
現在の株高は円安によってもたらされていると言っても過言ではありません。もし為替が円高に振れた場合は、企業の売り上げが低下し、株価下落の要因となるので注意が必要です。
パキスタンのデフォルト懸念
アメリカはデフォルトを回避できましたが、世界にはデフォルトの危機を迎えている国も少なくありません。
例えば、パキスタンはいつデフォルトを迎えてもおかしくはないと言われています。実際にパキスタンがデフォルトに陥った場合、国債の利払いが行われない、償還されないといった問題が生じます。
金融市場や国際情勢に悪影響を及ぼしかねないので注意しましょう。
ウクライナ問題の激化
2022年2月にロシアがウクライナに侵攻してから1年以上が経過しました。現在も侵攻は続いており、状況の改善が見られません。
ロシアがベラルーシに核配備をしたことで緊張感が高まっています。もし状況が悪化して地政学的リスクが高まると、金融市場や国際情勢に悪影響を及ぼしかねないということを十分に理解しておきましょう。
3. 株高時におけるマンション投資戦略
最適なマンション投資戦略は、状況によって変化します。そのため、事前に株高時におけるマンション投資戦略を把握しておくことが大切です。
株高時におけるマンション投資戦略として、以下の3つが挙げられます。
・リスクオンからの株価上昇は売却
・海外資本流入による価格上昇は売却
・インフレ本格化の価格上昇を狙った購入
それぞれのマンション投資戦略について詳しく見ていきましょう。
リスクオンからの価格上昇は売却
リスクオンとは、高いリターンを狙ってリスクの高い金融商品に投資することです。株高はリスクオンの状態と言えるため、比較的リスクの高い金融商品に資金が流入しやすいです。
マンション投資は家賃収入という安定した収入が期待できる一方、投資金額が大きいため、比較的リスクの高い運用手段として扱われます。
リスクオンの状況下では、マンション投資への資金流入も期待でき、高値で売れる可能性が高いため、売却するのも選択肢の1つと言えるでしょう。
海外資本流入による価格上昇は売却
円安の状況下では、外貨を日本円に両替する際により多くの日本円を取得できます。つまり外国人投資家は日本の金融商品を安く購入できるということです。
そのため、円安の昨今は、外国人投資家による資金流入が著しく、投資用不動産を購入する外国人も少なくありません。
外国人投資家の買い需要で高く購入してもらえる可能性が高い一方、円高に転じた場合は損切りによる売り圧力で不動産価格が下落に転じる可能性があります。
円高に転じるリスクを考えると、今のうちに売却しておくのも選択肢の1つです。
インフレ本格化の価格上昇を狙った購入
アメリカは、インフレ率を低下せるために政策金利の引き上げを実施しています。しかし、日本は逆に金融緩和政策で政策金利を引き下げています。
日本の政策金利の引き下げはインフレ率を上昇させる要因となり、日本が金融緩和政策を継続している間は、インフレ率が低下することは基本的にありません。
インフレが今後本格化した場合、日本円の価値が下がり、物の価値が上がります。不動産の価値も上昇するため、インフレが本格化する前にマンションを購入し、運用してから高値で売却するのも選択肢の1つでしょう。
ワンルームマンション投資には、以下のようなメリットがあります。
・金利が低い
・副収入を確保できる
・税金対策になる
・保険加入で万が一にも備えられる
・インフレ対策になる
不動産投資ローンは、一般的なローンよりも金利が低めに設定されており、金融緩和が続く日本では返済負担を抑えながら投資を開始できます。また、副収入を確保することによって生活水準の向上、老後の備えになるでしょう。
投資用不動産は相続税評価額が低くなるため、現金として相続するよりも相続税の負担を軽減できる点も魅力です。
不動産投資ローンを契約する際は団体信用生命保険に加入するのが一般的です。契約者が亡くなるといったように万が一の事態が発生した場合は、保険金で残債を完済することで無借金の投資用不動産が残るので遺族も安心です。
そして何よりもインフレが加速する昨今は、現金として持っていても価値が目減りします。物の価値が上がるインフレの状況下では、現金を不動産に換えておけば、インフレ対策にもつながるでしょう。
4. オメガエステートにお任せください
日経平均株価が上昇しているということは、それだけ日本の景気が良くなっていることを意味します。不動産価格は景気の影響も受けるため、今後は不動産価格が上昇する可能性が高いです。
しかし、いつまでも株高の状況が続くとは限りません。株価が下落に転じた場合は、不動産価格が下落するため、状況に応じた投資戦略を必要があります。
不動産投資を成功に導くには最適なタイミングを見極めることが大切です。不動産投資に興味がある、専門家のサポートが必要な方は、オメガエステートに是非ご相談ください。